映画『竜とそばかすの姫』すずの覚悟に涙、涙、涙の連続
- Dancing Shigeko
- 2021年9月16日
- 読了時間: 5分
更新日:2024年9月14日

こんにちは、Dancing Shigekoです!
せっかく見るならいいスクリーンでをモットーに本日、IMAX上映最終日だったので鑑賞してきました。今回は映画『竜とそばかすの姫』を紹介します!
[基本情報]
監督・脚本・原作:細田守
企画・製作:スタジオ地図
主題歌:millennium parade x Belle 『U』
製作年:2021年
上映時間:122分
[登場人物]
内藤鈴(すず)/ベル:中村佳穂
現実では臆病者。幼い頃に母を事故で亡くして以来、泣き虫。いつも優しく声をかけてくれた忍くんに、プロポーズされたと勘違いし続けていて、今でも好きでいる。
Uの世界では大胆に歌うことができ、あっという間に人気者に上り詰めていく。
久武忍(しのぶくん):成田凌
いつもすずのことを見守っている。「大丈夫か」「何かあったら言えよ」とすずに声をかける。学校ではバスケ部で、女子の人気者。
千頭慎次郎(カミシン):染谷将太
カヌー部を一人で立ち上げ、インターハイ出場を決める。
渡辺瑠果(ルカちゃん):玉城ティナ
吹奏楽部で部員を引っ張る。ルックスがモデルみたいで男子からも女子からも人気者。しのぶくんのことが好きなのだろうと、すずは予想している。
別役弘香(ヒロちゃん):幾田りら
すずの親友。Uの世界をすずに教えて、一緒に楽しむ。現実では毒舌。ネットの情報を集めることが得意。
竜:佐藤健
Uの世界で、次々とasを破壊していく悪者。しかしベルと出会ってからは行動が控えめになる。ジャスティスに追われる身。
[内容]
50億人のアカウントがアクセスする仮想現実『U』。その世界にベルとして足を踏み入れたすずは、現実では人前で声を出して歌うことすらできない臆病者。『U』で一気に歌姫として人気者になる。
誰もがベルに注目する中、ライブが開催されることになった。しかしそのライブは竜の乱入で中止される。竜に何か秘めた思いを感じたベルは、竜の隠れ家に言って、話をしようとするが、竜は心を開かない。
ベルがジャスティスに囲まれているところを竜が救い出し、二人の距離は縮まっていく。やがてすずは現実の竜が何者なのかを知ろうと考え、調べ始める。ヒロちゃんと協力して、ついに分かった竜のオリジン(現実社会の本人)を突き止めたすずだが、竜はすずをベルだとは信用しない。
竜に信用してもらうために、すずはしのぶくんの提案で大胆な行動を取るのだった。
[感想]
仮想現実『U』で知り合った竜を助けるために、現実でも奔走するすずの物語。
・『美女と野獣』を思い出させる竜とベルの関係
竜がタキシードになり、ベルは綺麗なドレス姿。その後、二人が空で向き合い、軽く抱きしめる。その場面を見ていると『美女と野獣』を思い出させる。そう思って見てみると、全体的に『U』でのベルと竜のやりとりは同じ設定になっているように感じる。名前も一緒だし。。ツノがあるあたりの見た目なども非常に似ている。似ているから、オリジナリティに欠けるというわけではなく、むしろその逆。そういった分かりやすい設定は、非常に心に響く。
傷ついた心の持ち主を癒そうとするヒロイン。そこに入る妨げ、ガストンならぬジャスティス。と言った感じで、設定は似ている。本当の姿に戻るという部分は、オリジンを助けるという設定に変えたのかな、と想像してみる。こういう物語の作り方は参考になると、別の視点で興味が湧いた。
・すずの覚悟に涙する(※ここから先はネタバレ。ご注意ください。)
一番の見せ場はなんと言っても、すずが竜の本人・恵に、自分がベルだと信じてもらおうと思って、取った行動。
しのぶくんの助言があり、すずの姿で歌う覚悟をする。『U』の中でベルからすずに姿を変えて、みんなが注目する中、静かに歌い始める。最初はベルが普通の女の子だと知って、失望した感じの空気があたりを包む。それでもすずは動じず、静かに歌い続ける。そして、徐々にその歌が、観衆(というのが正しいのか、ベルが現れて集まってきていた多数のas達)に響き渡り、やがてみんなが心を奪われていく。それまで、ヤジを飛ばしていた人たちの言葉もすっかりなくなり、最後には全員が一緒になって歌う。
この一連の流れは、涙無くして見ることできない、とても印象的な場面。本当なら素顔を見せたくなかっただろう、すずの覚悟。その思いはしっかりと恵に届き、半分は信じ始めてくれる。
さらにここから怒涛の展開。恵が住所を伝えてくれようとしていた時に父の妨害があり教えてもらえない。しかし、ルカちゃんの耳、ヒロちゃんの観察力、しのぶくんの推察力と検索力、そしてカミシンが偶然にも覚えていた建物、全員が協力して恵の居場所を突き止める。そこからのすずの行動力、迷うことなく駅に向かって東京へと向かっていく。この辺りはみんなの信頼というか、助けたい思い、すずの強い思いがみんなを動かし、さらに自らも動いたと強く感じる場面。こういう人間関係っていいなと思った。
・舞台は高知県呉川郡いの町
すずがみんなベルを探していることを知って戸惑う。そしてまさかベルが「こんな片田舎の娘だとは誰も思わないだろう」と言った類の発言がある。その発言を聞いて一体、ここはどこなのかと気になる。
すずの家に土佐と書かれた段ボールがあったのを見て、もしかしたら高知県だろうか?と思い始める。さらにすずが乗り降りしている駅にも高知という言葉が。いよいよ高知県だと確信。そう思って見ていると、すずの父親が「晩御飯にたたきでも食べるか。」と聞く場面に興味が湧く。高知はカツオのたたきが有名。日常生活でも食べるのだなぁと興味が湧いた。
学校の帰りに歩いていた川沿いは、きっと仁淀川だろうと思うと面白い。実際に映画の舞台となった場所を探しに行ってみようかと思う。緑と川とのどかな街並み。そこにすずたちがいたのだと思うと興味深い。
一方で『U』の世界。ここでは基本的にみんな飛んでいるのだろうか。不思議な世界観。地面があるような、なさそうな奇妙な感じだった。
見所は語り尽くせないくらいにたくさんの展開。そして心動かされる場面がたくさんの作品。『U』でベルの生声を聞いてみたくなった。
鑑賞日:2021年9月16日
皆様の感想も是非お聞かせください!
それでは、また次回!
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