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映画『ザ・ビースト』二段構えの恐怖?

執筆者の写真: Dancing ShigekoDancing Shigeko

更新日:2024年6月30日

 こんにちは、Dancing Shigekoです!


 会社を休んだ日に鑑賞。


 今回は映画『ザ・ビースト』を紹介します!


[基本情報]

 原題:Primal

 監督:ニコラス・パウエル

 上映時間:97分



[登場人物]

フランク:ニコラス・ケイジ

 ハンター。希少動物の密輸をしている。

エレン:ファムケ・ヤンセン

 軍に所属の博士。

ラファエル:ジェレミー・ナサリオ

 凶悪な殺人鬼に育てられた元NSA諜報員。テロ行為でアメリカに移送されることになった。


[内容]

 フランクはブラジルの熱帯雨林で希少価値の高いホワイトジャガーを見つけ、メキシコへ行こうとしていた。乗り込んだ船には、アメリカ軍が重要危険人物と見るラファエルも一緒に乗っていた。船内の牢屋に監禁して移送。ところが警備を殺して、さらに船内に積まれていたホワイトジャガーなどを解放して、逃亡。

 ラファエルを連行していた警備たちは彼を探しに船内に向かうのだった。


[感想]

 ブラジルからプエルトリコに向かう貨物船内で起きる殺人犯と密猟者の攻防を描く作品。

・殺人鬼+人喰いジャガー+密閉空間

 船内に殺人鬼が紛れ込む。という作品は先日観た映画『キャプテン・フィリップス』が近い。

 船内で凶暴な動物が徘徊している。という設定の映画も過去に見たことがあるように思う。

 この作品は合わせ技。殺人鬼と人喰い動物が同時に船内を徘徊している。その世界観は斬新。殺人鬼とジャガーが鉢合わせになることがないのは、この手の作品の暗黙のルールなのだろうか。乗組員たちは殺人鬼とジャガーとどちらにも身に危険を感じている。殺人鬼は目的を果たすために徘徊している。不思議な構図の作品だった。


・容赦ない

 殺人鬼という表現が正しいのか、南米で暗殺者に作り上げられたというラファエル。病気持ちで気圧の変化に弱いから船で移送される。そして船内の牢獄から逃げ出して、次々と乗組員を殺していく。

 警備の主任級の人までもがあっさり殺される、という容赦なさ。それなのに?疑問が残る場面もある。なぜフランクのことはすぐに殺さなかったのか?疑問。


・善人?

 フランクは密輸をしてお金稼ぎをしている。その彼が乗組員よりも、ジャガーのことを気にしている。その様子を見て、エレンが、最低の人間と貶す。すぐそこに殺人鬼がいる状況の中で、一般乗客のフランクのことにケチをつけている。

 その人間関係の構図には微妙にアンバランスな感じが残る。この状況、一般的にはまずは自分たちの命が助かるように力を合わせるものだと思うのだけれど、フランクはそうではない。だからエレンが最低、というのだろうけれど。力合わせなくても、お互い邪魔し合わなかったら、それでもいいように思うのだけれど?

 最低、と言われている割に、フランクは最終的にはエレンたちを助ける動きをしている。口では悪人なことを言っているけれど、根は善人な感じ。

 この作品での極悪人はラファエル一人だけ、ということみたい。


 生き残った人の少なさが地味に驚きの作品だった。


 鑑賞日:2024年6月5日


 皆様の感想もぜひお聞かせください!


 それでは、また次回!


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