映画『クーリエ:最高機密の運び屋』世界を救った二人
- Dancing Shigeko
- 2023年1月14日
- 読了時間: 5分
更新日:2024年7月16日
こんにちは、Dancing Shigekoです!
ベネディクト・カンバーバッチ主演ということで気になって鑑賞してみた。
今回は映画『クーリエ:最高機密の運び屋』を紹介します!
[基本情報]
原題:The Courier
監督:ドミニク・クック
脚本:トム・オコナー
製作:アダム・アクランド
ベン・ブラウニング
ロリー・エイトキン
ベン・ピュー
製作総指揮:ドミニク・クック
トム・オコナー
グレン・バスナー
リア・クラーク
ベネディクト・カンバーバッチ
アリソン・コーエン
アシュリー・フォックス
ミラン・ポペルカ
ジョシュ・ヴァーニー
音楽:アベル・コジェニオウスキ
撮影:ショーン・ボビット
編集:ギャレス・C・スケイルズ
製作会社:42
フィルムネイション・エンターテイメント
サニーマーチ
配給:ライオンズゲートUK
上映時間:112分
[登場人物]
グレヴィル・ウィン:ベネディクト・カンバーバッチ
セールスマン。東欧への出張が多いことに注目されて、ソ連への売り込みという位置付けでMI6に雇われる。
自分が同じような立場になっても、やはり彼と同じように家庭で落ち着かない感じになっていたように思う。
オレグ・ペンコフスキー:メラーブ・ニニッゼ
ロシア連邦軍参謀本部情報総局大佐。
ロシア語も英語も堪能なのは有利だと感じる存在。
エミリー・ドノヴァン:レイチェル・ブロズナハン
CIA職員。MI6に協力を求めに来る。
あまりCIA職員っぽさがない。事務局員と言う印象が強い。
シーラ・ウィン:ジェシー・バックリー
グレヴィルの妻。グレヴィルの行動の変化に浮気を疑う。
良き母親であり、疑り深い妻という感じが出ていた。
ディッキー・フランクス:アンガス・ライト
MI6職員。
ベネディクト・カンバーバッチよりも長身なのが印象的だった。
[内容]
冷戦時代。ソ連で働くペンコフスキーは核の危機から世界を救うために西に情報を提供していた。その情報を受け取るために、アメリカはイギリスのセールスマン ウィンを利用した。
ウィンはモスクワで商売をしながら、ペンコフスキーと接触して、情報を持ち帰って、アメリカに提供していた。ソ連がキューバに核兵器を配備した情報も入手し、アメリカへ警告するのだった。
[感想]
冷戦時代に機密情報の運び屋をしたイギリス人の実話をもとにした作品。
<冷戦を終わらせる>
・米ソの争いを止めたのは一役人
米ソの冷戦。ソ連の内情を知っている役人だったペンコフスキーは自らの立場を利用して、情報をアメリカに流す。純粋に世界が平和になってほしいという思いからの行為。どこにKGBが潜んでいるか、分からない環境にも関わらず、機密情報を次々と流していく。
その結果、ソ連がキューバに核兵器を設置していることをアメリカに気づかせることに成功して、アメリカがソ連にいつでも対抗できる準備はできていていると強気の発言をすることにつなげていく。その結果、ソ連はキューバからミサイルの撤収につながる。
こう言った歴史上の出来事に、一軍人、運び屋に選ばれたセールスマンの二人が大きく関与していたという。これが史実だというのだから驚き。
歴史的に大きな出来事でも、彼らの名前が教科書に登場することは、おそらくないのだと思います。それでも彼らは存在し、歴史を動かした。未来につながる行動をした人たち。自分も何かしら、未来に貢献ができるようなことをしていきたいと思う内容だった。
<世界のために>
・MI6とCIAに依頼されて
グレヴィルはエミリーとディッキーの二人に話を持ちかけられて、ソ連へいく事になる。最初のうちはなんとかやっていたものの、徐々に家庭でも苛立ち、やがて妻にソ連へ行くのはやめてほしいと言われる。
そんなこともあって、もう行かないと言ったにも関わらず、ペンコフスキーに身の危険が迫っていると感じて、再び渡航する。
最後はKGBに捕まる結末が待っている。
この展開の中で、一度、グレヴィルがもう行かなくて良いだろうと言う話を持ち出したことがある。その時にエミリーは「核警告の4分間」の話をする。あなたの職場でその警告が発出されても、妻に会いに行く頃には手遅れ、息子に会いに行くのも手遅れだと、半分脅迫じみたことを言う。この発言自体は実際に脅迫なのだと思うけれど、核の恐怖を感じさせる。4分間では何もできないのだと。実際に核爆弾が使われたら、おしまいなのだと、改めて感じる。使われないようにすること、それがいかに大事なのか。核爆弾がいかに脅威かを知る。
緊迫感のあった時代を生きた人々。阻止できたのはかなりの功績だったと思う。
<1960年代>
・ソ連を歩く
クレムリン宮殿?らしきものが映し出されて、モスクワにやってきた感じが出る。通りを走る車は1960年代だと感じさせるクラシックな形のものが多い。モスクワの街並みの印象は色が少ない石造りの建物が並んでいるという印象。
ペンコフスキーが一度アメリカに行く場面がある。こちらはネオンが多く、華やかな感じ。モスクワから来たら、大きな違いと感じたに違いない。寒いからなのか、社会主義国だからなのか、道路は広く、人通りは少なく、色も薄く。どちらかというと活気がない印象を受ける場所。
その彼らの楽しみやバレエなのだろうか、と思わせる。シンデレラ、白鳥の湖を鑑賞する場面があり、世界最高峰のものなのだろうと感じた。
今のモスクワはどんな感じなのだろう。ウクライナ侵攻していて、今のご時世ロシアに旅行する人は少ないのかもしれないけれど、果たして街並みはこの頃よりも栄えた感じになっているのだろうか。
モスクワを感じる作品だった。
歴史上の出来事には、表には出てこないけれど貢献した人たちがいるのを知る作品だった。
鑑賞日:2023年1月14日
皆様の感想もぜひお聞かせください!
それでは、また次回!
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