映画『ダンケルク』三つの視点が一つに交わる時
- Dancing Shigeko
- 2020年11月13日
- 読了時間: 4分
更新日:1月19日
こんにちは、Dancing Shigekoです!
唐揚げを買ってみました。すごく美味しかったです!また買いたいと思う味でしたね。コロッケも美味しくてサクッと、フワッとしていて、美味しかったです。
さて、今日はクリスファー・ノーラン監督作品 映画『ダンケルク』を紹介します!
[内容]
第二次世界大戦。フランスのダンケルクに追いやられたフランス、イギリス軍。ドイツ軍から逃れるために大撤退作戦が行われる。トミー二等兵は負傷兵を運ぶふりをして、救助船でイギリス本土へ逃げようとする。一隻でも多くの救助艇を派遣するよう呼びかけがあり、イギリスの港町の両氏はダンケルクへ向かう。そしてダンケルクに迫りくるドイツ空軍を阻止するためにイギリス空軍が現地に赴く。
[感想]
堤防から脱出していくトミー二等兵の視線。助けに行こうと息子ピーターと息子の友人ジョージを連れて漁港を出発するミスター・ドーソン。そしてドイツ空軍を阻止するために向かう英国空軍のファリアとコリンズ。戦争映画だから、血が飛び散る痛々しいシーンが多いのかと言う不安があったのだけれど、そういう事はなく、必死に逃げていくというのと、何とか助け出そうとする二つの視点が中心の作品だったのがよかった。最後のファリアのスピットファイアがドイツ空軍の飛行機を撃ち落とす姿をドーソンの船から見守るコリンズ。コリンズが撃たれて、不時着していく姿を見たドーソンが漁船を加速させて救出に向かう姿。その言葉が印象的。生きているかもしれないからと言って息子ピーターが止めるのを振り切っていく姿や、謎の英国兵がもうダンケルクには戻りたくないと言って本土に戻ろうと無理に舵を取ろうとするときに言った言葉も印象的。自分たちが始めた戦争に、君たち若者の世代を行かせることにしてしまった。という罪の意識を表したその言葉。この辺りが実に印象的。
次にファリア。彼の優秀さが光る。燃料計器が故障してしまい、コリンズにこまめに情報をもらいながらその時の時刻と残量をマジックで記していく。何よりも駆逐艦を狙うドイツ軍の爆撃機を見つけた時に、自らの燃料が少ないのと天秤にかけながら、最後は当然阻止しに行ったその決断までの葛藤が良かった。そんな彼が燃料切れになるまで戦い、最後ダンケルクの地に降り立ちドイツ軍に拘束されてしまったのが何ともやり場のない結末と実に痛ましい。その後、彼は無事釈放された事を願う結末。
英国軍だけ救出したらいいのだと最初はひどいことを言っていたボルトン海軍中佐も最後にはフランス軍も助けねばと言って、陸軍のウィナント陸軍大佐を送り出す姿は、戦争の厳しさを感じた。救出船が到着して、みんながどんどん乗り込んで行って今まさに脱出と言う時にドイツ戦闘機が迫ってきた時のあの絶望感、さすがのボルトン中佐も諦めて目を閉じたシーンも印象的。そこを救ったファリアの輝きは感動モノ。
コリンズがファリア、やってくれって船から見守る姿も地味にいいよね。コリンズもやる事やって、海に不時着して脱出を必死にしようとしているところにドーソンに救われたのとかね。
そして最後、駆逐艦に迫っていく商船に乗っていたトミー。トミーとずっと一緒だったギブソンは実はフランス兵で必死で逃げたかっただけと言うその心を汲んであげるトミー。さらにお前が船から下りろとなって、それはできないと言い切るあたり。生き残りたいから、そんなことはしないという、人間らしさ。ここで自分が下りるなんて英雄ぶった発言があったら、返っておかしな感じになっていただろうと思う。そう言う”生きたい”と言う欲望の描写では、戦争の恐怖が伝わってきた。
空爆にあっても被害が少なくとどまっている感じに見えたのが意外。一方で赤十字のマークを掲げている船に爆撃する非情さあたりは戦争のむごさなのだろうか。
三つの視点が上手に絡み合ったあたりもそうだけれど、それぞれの思いが実によく伝わってきて、生きざまを感じさせる作品でした。
鑑賞日:17年9月15日
皆様の感想もぜひお聞かせください!
それでは、また明日!
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