
こんにちは、Dancing Shigekoです!
1週間に一冊のペースに挑戦! 今回は小説『時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2』を紹介します!
[基本情報]
著者:大山誠一郎
出版社:実業之日本社
出版年:2022年
ページ数:219ページ
[登場人物]
主人公
那須県警捜査一課 捜査員。アリバイ崩しが得意とされている。
未だに名前が出てこない。
美谷時乃
鯉川商店街にある美谷時計店の店長。アリバイ崩しを5000円で受ける。
ウサギのような表情と描写があるけれど、テレビ版の浜辺美波の印象が重なってしまう。
[内容]
那野県警管轄で起きた難事件のアリバイを美谷時計店の美谷時乃が謎解きする全五話。
[感想]
アリバイ難事件5件解決する作品。
・ダムに沈んだ車
車がダムに沈んだと通報がある。水死体が見つかり、状況から見て殺人事件として扱われるが、容疑者にアリバイがある。
そのアリバイを解くヒントは、なぜ車が沈められていたか、と言うところに着目して時乃が謎を解く。
そのトリック、なるほどって思う部分と、やや落とし穴がありそうと感じる部分があるものだった。
・パーティ会場でのトリック
パーティに参加した数百人もの証人がいる。と言う設定が面白い。このエピソードは先日見ていたドラマ版でも取り上げられていて、トリック自体は知っている。
しかし犯人がドラマ版とは違ったのが印象的。こういう風に原作からアレンジされて行くのだと感じる。
・親戚三人のアリバイ
遺産相続を狙っての殺人か?と言うことで親族三人のアリバイが調べられる。その中の一人のアリバイを時乃が崩す。
このトリックはなかなか興味深い。宅配便に関わるトリック。作者は実験してみたのかな?この方法はなかなか珍しい内容で、手が込んでいると思わせるものだった。
自分の想像をはるかに超えるトリックが出てくると、すごいって感じてしまう。
・同時刻に起きた二つの殺人事件
同一の人物が二つの殺人事件の容疑者として挙がっている。しかしその犯罪は不可能とされている。なぜなら、どちらの事件も死亡推定時刻が23:00と重なっている。同一時刻に片道一時間半も離れた場所での殺人は不可能とされて、アリバイが成立する。
この事件、食事がポイント。実際の科学捜査、検死ではこの事件の見え方はどうなるのだろう。この作品のようにはいかないように感じる部分があった。
それにしても面白いことを考えるって印象。
・憧れの先輩に疑惑
祖父からアリバイ崩しを学んできていた時乃。それまでは練習問題をひたすら解いていたが高二の時に実際の事件で推理を初挑戦。
美術部の石膏が破壊される事件が発生。その犯人に漆崎先輩が挙がっている。その可能性を否定するためにアリバイが成立することを立証しようとする時乃。
高校の頃の時乃が主人公のエピソード。これまでのエピソードと異なって時乃の視点で描かれているのが印象的。こんな感じで考えを整理して行くのか、と見える一話。
いろんなトリックが登場して興味深い一冊だった。
読了日:2022年9月25日
皆様の感想もぜひお聞かせください!
それでは、また次回!
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