こんにちは、Dancing Shigekoです！
ラグビードラマの次は野球ドラマ。
今回は池井戸潤作品 国内ドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』を紹介します！
[基本情報]
原作：池井戸潤『ルーズヴェルト・ゲーム』
脚本：八津弘幸
山浦雅大
西井史子
演出：福澤克雄
棚澤孝義
田中健太
監修：坂本剛（税理士）
林友宏（弁護士）
國松崇（弁護士）
ナレーター：山根基世
プロデューサー：伊與田英徳
川嶋龍太郎
制作：TBSテレビ
[登場人物]
細川充：唐沢俊明
青島製作所社長。本作品の主人公。技術畑から上がってきた。進め方が強引で反発が多い。
いつも眉間に皺を寄せている感じがある。
笹井小太郎：江口洋介
青島製作所専務。会計に長けていて、常に冷静な立場を保っている。
どこまで本心なのか、分からない表情を見せる。
仲本有紗：檀れい
青島製作所社長秘書。細川のピンチの時にさりげなくヒントとなることを発言する。
社長におやつを出すのを楽しんでいる感じが印象的。
沖原和也：工藤阿須加
青島製作所野球部エース。暴力事件で高校野球を棒に振った過去を持つ。
真剣な眼差しの時の目力がすごかった。
大道雅臣：手塚とおる
青島製作所野球部監督。データを分析してチームを勝利に導く。
小説の大道とイメージが違うように思う。
坂東昌彦：立川談春
イツワ電器社長。陰湿なやり方で青島製作所の技術力を手に入れようとしている。
やられた時の鼻の穴の広がり方が個性的。
如月一磨：鈴木伸之
イツワ電器野球部ピッチャー。沖原と同じ高校の先輩だった。
ニヤつきながら投げるスタイルが最後まで受け付けなかった。
[内容]
青島製作所は突如大手取引先のジャパニックスから減産を言い渡され、経営が厳しい状況に陥っていた。その時に助け舟を出してきたのはイツワ電器。経営統合の提案を出される。窮地の細川はその提案を前向きに検討を始めるが、笹井らから猛反発を受けていた。
青島製作所野球部は、リストラの対象になっていた。廃部寸前の状況で、都市対抗野球で負けたら廃部を宣告される。新しく大道監督を迎え、派遣社員の沖原を発掘して、チームは実力を上げていくのだったが。。
[感想]
青島製作所と野球の存続をかけた戦いを描く作品。
・競合の真の目的
ジャパニックスの減産要求。その裏にはイツワ電器がある。減産要求を出せば、青島製作所は確実に苦しくなると睨んでいる。そこにすかさず合併の話を持ち出す。一度は揺らぐ細川。
しかし合併の目的を知って、断る。イツワ電器は、青島製作所の技術を奪いたいと思っている。逆にそれ以外はいらないと考えている。単に青島製作所を手に入れるのではなく、本当は技術部門だけを奪えたらいいと考えている。そのことでジャパニックスとも衝突をしてしまう。
常にイツワ電器の坂東が青島製作所の妨害をしてきて、経営統合がダメなら青島製作所が進めている東洋カメラとの取引を横取りしてやろうとしたり、とにかくやり方が卑怯なこと。ここまでドロドロした競争が存在するのか。自分の周りではもっと穏やかに感じるけれど、そうではないのか。
ちょっとイツワ電器のやり方に毎回、ひどい会社がいるものだと思う展開だった。
・廃部を逃れるために
青島製作所野球部はライバルのイツワ電器にエースと監督を引っこ抜かれる窮地から始まる。
監督選び、さらにはエース探し。そして会社の経営状況から廃部の危機。
そんな中で偶然見つけた製造部の沖原。部門別対抗野球大会で沖原がマウンドに立って、豪速球を見せた時から、青島製作所野球部の雰囲気が変わっていく。
せっかく入部する説得をしても、派遣社員はリストラの対象という細川の方針で沖原は解雇対象。この頃の細川はかなり非情と思ったけれど、三上部長の提案で沖原を解雇して正社員として雇用します。そうすることで総務部の残業を減らすことができる。トータルでメリットがあるという説明には普通に合意してあげる優しさもある。細川の本心がどこにあったのか。
そう言った沖原入部までの苦労が片付いたら、今度はイツワのエース如月との過去の暴力事件が取り沙汰される。なかなかすんなり野球に集中させてもらえない環境だった、と感じる。
それでも沖原は壁に当たるたびに立ち上がって、チームを引っ張っていったように思う。
沖原を中心に野球の試合でも見せて、社会人野球の泥臭さも感じられて、興味を持たせてくれる展開だったと思う。
・ハッピーエンドと言えたのか
最終的に青島製作所はいろんな苦難を乗り越えて、臨時株主総会で会社の乗っ取りも阻止して、東洋カメラでのイツワとのコンペにも完勝して、業績が上向く気配を見せて終わっていく。
という意味では会社は安泰。しかし野球部はと言えば、結局は廃部になってしまう。その受け皿としてキド・エステートで新野球部として、野球を続けていた。というエピローグが描かれる。
沖原はきっとプロに行く。そんな予感も残しながらの結末。野球部の視点で見たら、ハッピーエンドだったのだろうか。都市対抗の敗者復活戦の決勝をイツワとルーズヴェルト・ゲームをして盛り上げて勝利した感動を残したまま、廃部というのが、どうにもハッピーエンドと感じられず、複雑な気持ちの残る結末だったように思う。
ただ社会人野球部をお題にした作品としては見応え十分なドラマだった。
[各話感想]
第1話 新生青島製作所野球部と細川社長
第2話 沖原、いざ野球部！
第3話 時には別れがやってくる
第4話 再び逆転！
第5話 窮地！
第6話 バッシングに負けず！
第7話 いよいよ手詰まり？！
第8話 笹井、ついに！
第9話(最終話) みんなハッピー？
皆様の感想もぜひお聞かせください！
それでは、また次回！
Comments